僕がそそのかしてネットビジネスを始めた友人が何人かいます。
先日、その中のとある友人と遊ぶ機会があっていろいろ話していたのですが、
彼は普段の生活で損をしていることに気づいていないようでした。
彼はネットビジネスに1日1時間程度使い、収入が月10万くらいあります。
土日を除いて月に25日ほど作業するので、時給に換算すると時給4000円です。
(100,000÷25時間=4000円)
本業の収入だけだと生活費がほとんどなくなってしまうので、
稼げるようになるまでは節約することが日課だったそうです。
貧乏だった期間が長い為、彼にはその習慣が染みついていました。
話していると時々聞こえてきます。
「高いものにはお金を使わない、安いものが一番」というものです。
僕はそれを聞いて「何を言っているんだろう?」と思いました。
彼は友人達と遊ぶとき、料理店などのクーポンをネットやアプリでよく探すそうで、
その予定が来るまで、毎日10分くらい安いところがないかチェックしています。
友人からどこどこのお店に行きたいと提案があっても、
今週は、ここのお店が一番安くなるからここにしようと押し切るそうです。
彼は予定日までの1週間毎日クーポンを探すので、合計1時間程度使い、
数十円~数百円といったお金を節約することに成功すると大喜びします。
その時も、来週は○○が安くなるよと教えてくれました。
しかし、仮にクーポンで300円安くなるとしても彼の時給は4000円なので、
3700円の損をしながら大喜びしているということになります。
本人は300円得をしたと思い込んでいますが、
実際に失われている3700円というお金に気づいていません。
他にも、彼はどこかのお店でセールがあると知れば、
大して興味がないお店でも出向きます。
本当は買うつもりがないのに、安いという言葉に釣られて、
往復1時間かけてお店に行くことも多々あるそうです。
お店に入ると、「これは1000円安くなってる、こっちは2000円安い」とかいって、
安くなった商品を見ると嬉しくなるそうです。
店内を見て回っているとこんな言葉によく出会います。
「半額割引!」「在庫処分1着限り!」「激安品!」
こんな言葉を見たら先に買われないように、
次々と商品をカゴに放り込みます。
安く買えるという満足感をいっぱいに味わったらお会計を済ませ、
嬉しくてたまらない気持ちを胸に帰路につきます。
部屋の中でさっき買った服を部屋いっぱいに広げたら、
ファッションショーの始まりです。
あれも、これもと試着していたところで異変に気づきます。
「なんだこのデザイン」
「こんな柄着れないよ」
「糸がほつれているし」
「サイズが合わないよ」
「これが○○円?高すぎでしょ」
こうやって毎回、「なんでこんなにいらないものを買ってしまったんだろう」と
ため息をつくそうです。
しかも、普段着ない服だったりするので、
友人の前でもそれを着るのが恥ずかしいらしく、
試着したっきり着なくなる服も結構あるそうです。
前回買い物に行った時は合計5千円くらい購入してしまったそうです。
彼がそのために使ったのは、お店から自宅まで往復1時間と商品選びの1時間、
試着するための30分と5千円です。
合計2時間半と5千円の消費です。
彼の時給は4000円なので、約1万円と服代5千円を損したことになります。
興味もない服屋にセールだからと言って出向き、着たくもない服を5千円分購入し、
2時間半を消費して、疲れた体で試着をしてさらに消耗。
「行かなければよかった」と毎回思うそうです。
しかし、時間が経ち、その時の感情が薄れてしまうと、
また同じようにお店に出向いてしまうそうです。
しかも、さらに驚いたことがありました。
彼にはネットビジネスを教える際に、
安いパソコンでいいから購入するように言いましたが、
スペックが低い(処理能力が低い)ものを選んでしまっていました。
ネットサーフィンしていてもページを開くまでに時間がかかり、
いろいろページを開くとページを読み込む速度が極端に遅くなります。
開いたページを閉じて、また作業を再開してということを繰り返します。
1日1時間の作業で時給4000円となっていますが、
その作業の半分くらいは読み込みの時間にかかっています。
彼がビジネスを始めた当初そのパソコンでの作業を見せてもらいましたが、
体感でもかなり読み込みが遅く、短気な人ならかなりイライラしそうなぐらいでした。
普段から携帯でサクサクとネットを見ている方ならば耐えられないくらいです。
彼いわく、10万くらいの高いパソコンなら楽に作業できるかもしれないけど、
そのお金がもったいないとのことです。
確かに彼が10万円のパソコンを買わなければ出費は無いし、
今まで通り作業することができます。
しかし、彼が1日1時間で月収10万円を稼げるなら、
作業にかかる時間が半分になることで、
月収20万円稼ぐポテンシャルを発揮できるということです。
(1時間で今までの2倍の作業スピードになるから)
つまり、10万円のパソコンを購入しても一ヶ月で元が取れる計算になります。
一ヶ月で元が取れて、次の月からは同じ時間を使って月収20万稼ぐこともできるし、
作業を30分で終えて、くつろいだり、趣味を楽しむための時間に充てることもできます。
彼が高いパソコンを購入していれば、読み込みの遅さにイライラしながら、
月収を半分減らすこともなかったはずです。
彼にそのことを教えてあげると、
「こんなに損をしているとは気づかなかった」と
ショックを受けた様子でした。
彼は知らず知らずのうちに、
お金を節約しているつもりで実際は膨大な時間とお金を捨てていたのです。
彼のような例は僕らの普段の暮らしでも多々あります。
・旅行に行く際に飛行機を利用せずバスで行く。
・家電を何店舗も回り、一番安い(数百円程度)店舗に時間をかけて戻る
これらはお金の代わりに時間を使います。
バスで行くなら旅行前日から出発しないといけなかったり、
長時間バスに揺られると体に負担がかかるので、
目的地に着くまでに疲れがたまってる場合も多いです。
その疲れた体で観光したり、はしゃいだりしてしまうと、
さらに疲れが増します。
帰りも時間がかかるので、観光地を満足に回れなくても帰らないといけません。
一方、飛行機で行けば数万円程度かかりますが、
国内であれば、数十分から数時間程度で目的地に着きます。
観光地を思う存分回りたければ前日に乗り込んでもいいですし、
余裕を持って出かけたいなら、当日に出発してもかまいません。
飛行機に乗っている時間もバスに比べて少ないので、
体への負担も少なく、観光を十分に楽しめます。
帰りの飛行機までは時間がたっぷりあるので、
あそこも、ここもと急いで観光する必要もないです。
本来の目的は旅行を楽しむことなので、
その前に疲れてしまっては何のための旅行か分かりません。
家電店で安い商品を探し回る人は知り合いにもいます。
欲しい家電などがあれば、休日に何店舗も見に行きます。
最初に行ったお店が数百円でも安いと分かれば、また戻るのです。
それが1時間かかるなら考えるかもしれませんが、
20分~30分程度なら割と向かってしまう人が多いです。
そしてその数十分と引き換えに数百円を得する。
車での移動ならガソリン代もかかってきます。
10km離れたお店なら、ガソリンが1リッターくらい必要として、
結局100円~200円程度ガソリン代を払っていることになるので、
ただただ時間を消費しているだけということになります。
しかも、そのお店で購入した後も予定があるでしょうから、
また来た道を走って次の目的地まで向かっていれば、
往復のガソリン代がかかるのでプラマイゼロにもなる可能性もあります。
数百円程度しか価格が変わらないというのであれば、
さっさとその場で購入して次の予定を楽しんだほうがいいです。
以前テレビで見かけたのですが、
卵が数十円安くなっているからといって、
隣町まで自転車で往復何時間もかけて買いに行く主婦がいましたが、
あれは論外ですね(笑)
その時間で内職してくださいと言いたいところです。
このように得をしていると思っていた行為が、
結果的に損をしているというケースは多々あります。
本当に判断しないといけないものは、
目先の失われるお金ではなく、
お金を使った結果得られるものと、
お金を使わないとどんな損をするか?ということです。
お金を使うことで一時的にお金は減ると思いますが、
その結果、あとになって使ったお金以上の利益が出たり、
大幅に時間を短縮できるのであればそれは導入すべきものです。
今あなたはどんなお金の使い方をしていますか?
時間をじゃぶじゃぶ使っていませんか?
お金は稼げたとしても時間は二度と戻ってきません。
「考えてみると損していたな」と思うことがあったなら、
今後はなるべく損をしない選択をしましょう。
そうすれば時間の節約にもなって、
快適に過ごせたり、さらに収入を増やせるようにもなります。